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■身元保証書の請求
従業員を採用する際に、会社は慣行的に身元保証書を提出させます。最近では身元保証書を求めない会社もありますが、業種によっては非常に重要性を持ちます。この身元保証書にはどういう意味があるのでしょうか。
■身元保証とは
身元保証とは、将来会社が従業員から受ける損害を身元保証人に担保させることであり、「身元保証に関する法律」に規定が置かれています。
身元保証人を誰にするかは特に定めがありません。通常は二人以上で、両親ではなく独立生計を営む親戚や知人などにしますが、あまり厳格にすると身元保証人が見つからない場合がありますので柔軟な対応が必要です。
身元保証の存続期間は定めがあり、期間を定めなかった場合は3年、期間を定めた場合でも5年が上限となります。「本人の在職中」というような期間設定は、期間の定めのないものと解され、3年になります。更新は可能ですが自動更新は無効となりますので更新する場合は改めて手続きをしてもらう必要があります。また、会社の義務として、その従業員が業務上不適任または不誠実であり、身元保証人の責任が発生するおそれがあることを知ったとき、または、任務または任地を変更し、そのため身元保証人の責任を加重し、または保証人による監督が困難になるときは、遅滞なく身元保証人に通知する義務があります。過去にこの通知を怠ったために損害賠償を請求できなかったケースもあります。
■身元保証人の責任
身元保証人の責任は、無制限にあるのではなく、従業員を監督する立場にある会社の過失の有無、身元保証人が身元保証をするにいたった理由、その際の注意の程度、従業員の任務等の変化その他一切の事情を考慮して裁判所が決定します。損害全額の請求が認められることは難しく、判例では3割程度が多いようです。会社側に過失があれば大幅に減額されることになります。
■身元保証書の意味
このように、身元保証人の責任はかなり減額される可能性が高いため、会社としては損害を賠償してもらうという点ではあまり期待できませんが、それでも金銭を扱う業務に就く場合は非常に重要になります。保証人による賠償そのものより、むしろ、保証人になってくれた人に迷惑をかけられないという心理的抑止力が不正行為等の防止に繋がると期待できるからです。また、従業員が無断欠勤や行方不明になったときに身元保証人にも対応してもらうことができます。ここに身元保証書を提出させる意味があります。この機会に身元保証書を再確認してみてはいかがでしょうか。
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