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2006年秋号(Vol.o31)/04


会議は組織の縮図である

 〔 (株)ワイズサービス・コンサルティング 代表取締役・組織コンサルタント 矢田 祐二 〕



■企業の成長と会議の生産性        
 企業の成長のためには、会議の生産性を高めることが必要かつ不可欠なことです。しかし、現実には、非効率で不満や不要と感じられる会議が多く見受けられます。

■ビジネスマンに必要不可欠な会議スキル  
 現代のビジネスマンの業務時間のうち、20〜30%は会議に費やされているといわれています。そして、会議を「自分以外の人と仕事の話をする場」とすると、業務時間に占める割合は50%を超えるといわれます。また、会議に参加する機会は、社内に限らず顧客企業先での打ち合わせや開発プロジェクトなど、非常に多くなっています。そして、役職が上がるほどにこの会議の時間はますます増加し、会議における役割も大きくなります。
 このように、ビジネスマンにとって会議のウエイトが非常に大きいため、会議のスキルは必要不可欠なものとなっています。

■会議のコストと生産性          
 会議には、相当なコストがかかります。ある調査では、企業の人件費の7〜15%が純粋な会議の参加のためのコストとあります。
 それ以外にも、会議のための資料準備や参加者の時間調整、紙代や空調費があります。そして、最も大きいながら見落とされやすいコストに、会議のための事務所スペース代があります。たとえば、事務所の30%が打ち合わせのスペースであれば、家賃の30%が会議のコストだといえます。それだけのコストをかけるのですから、それ以上の生産性を上げなければいけません。
 これら、会議に対するコストや生産性に関して、経費削減や業務改善の対象となる優先順位を上げる必要があるといえます。

■会議が開催される目的         
 企業は、日々変化することを求められますが、変化をするためには、行動するための「意思決定」がなされ、決定したことを確実に「実行」することが必要です。
 そのため、会議が開催される目的の多くは、「課題解決の意思決定」と「進捗確認」ということになります。
 基本的に、組織での活動のすべてが会議という場で討議され、決定され続けることにより、企業は活動を続けることができます。

■すべてのものは二度創られる       
 「すべてのものは二度創られる」という言葉があります。家を作るにも車を作るにも、その実物を作る前に、設計図による創造が必要です。また、多くの人が関わる仕事では、共通のイメージを持つための一度目の創造に明瞭さと合理性が必要となりますが、この一度目の重要な作業をするのが「会議」という場となります。
 会社組織でも同様で、経営計画書や製品企画書などが会議の場で一度創られることにより、その実現が可能となります。この会議で、「実効性の乏しい案が通る」「課題分析が甘い」「実行者が納得していない」などの状態であれば、それが実行され、実現化されることはまずありません。
 会議でできないことは、会社全体でもできることはありません。たとえば、「当社はPDCAができない」という言葉は、そのまま、「会議の場でPDCAができていない」と言い換えることができます。
 会議は組織の縮図です。会議の生産性の向上や改善に取り組むことは、まさに組織の問題に取り組むことを意味します。

■会議スキルの教育とルールの徹底
 その取り組みの第一歩として、まずは社員に会議の基礎スキルを教育し、社内の人間全員が会議に対し共通の知識と認識を持つ必要があります。
 会議スキルには、司会者の仕切り方・議事録の取り方・参加者の役割など、基本となる型やルールがあります。これら会議スキルとは、新入社員に教える基本的なビジネスマナーに近い最低限のスキルと考え、その教育とルールの徹底に努めることです。
 これらの取り組みが社内の議論を活発にし、創造を生み、人のやる気を高めることに繋がります。
 成長している企業とは、すなわち会議の生産性が高い企業のことを指します。



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